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ウッドショック時代に知っておきたい家づくり

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  • d 2021.09.14

最近耳にする「ウッドショック」。家づくり中や、家具を購入するタイミングでウッドショックという単語を耳にした方は多いと思います。

ウッドショックは簡単に言うと「木材の不足」という意味ですが、実はパンデミックが世界中に影響を与えた現象の一つにウッドショックがあるのです。

 

世界的な木材不足の原因と影響

 

パンデミックの影響の一つがウッドショック。一見関係なさそうですが、大きな関係があります。

これは、パンデミックが世界的に広がり、全世界がステイホーム、テレワークに向かっていったことで、世界中が住宅ブームに陥ったことに端を発しています。

多くの人々がコロナをきっかけに住まいに目を向け、よりよい生活を求めて住宅をリフォームしたり、郊外に家を建設したり、テレワーク用の家具を購入しました。この結果、急激に木材需要が高まり、一時的に木材の供給が需要に追いつかなくなったと言います。実際、アメリカでは木材の先物価格が4、5倍に跳ね上がっています。

また、需要に対して、供給側の問題もあります。

パンデミックで森林伐採や加工業が生産ラインを縮小したことによって、原料の木材はあるものの製品としての木材の生産量が激減したことも一因です。木材は切ったらすぐ資材として使えるものではなく、伐採、乾燥、製材と多くの工程が時間をかけて行われます。

そして、ウッドショックは木材だけの問題ではありませんでした。建設資材全般の供給量がパンデミックによる生産量減少を受け、結果的に資材資材全体の不足が深刻化していったことも知るべきでしょう。

実際、パンデミックが起きた2020年春、日本の建設現場では「トイレの便器が納品できない」「エアコンが納品できない」といった問題が続出しました。

製品を構成する様々なパーツは、それぞれ工場で生産され組み立てられますが、製品を構成する部品の1パーツが中国の工場で生産されており、その工場がパンデミックで閉鎖されたことによって供給がストップしたのです。

このため製品そのものの組み立てができなくなり「納品できない」という事態に陥りました。

「とりあえず在庫で持っていた古い製品を納品し、改めて新しい製品に交換設置した」という話は、当時建設業界のあちこちから聞かれました。このようにパンデミックの世界的な流行は、人だけでなく木材だけでなく、物流にも大きな影響を及ぼしています。

家づくりで理解しておきたいこと

 

皆さんもご存知の通り、日本の住宅は木造住宅が多く、ウッドショックで非常に大きな影響を受けた国の一つです。住宅の柱や梁、土台などで使われる針葉樹の世界的な高騰と供給不足は、建設業界に大きな衝撃を与えました。

現在も、木材をはじめとする材料高騰のあおりを受け、住宅の価格が高騰したほか、建設工事の遅延、ストップなどの影響があります。建築のように長期にわたるプロジェクトの場合、材料の価格の高騰は建築計画そのものに大きな影響を与えやすいのです。

ところで、日本の国土の約66%(約2500万ヘクタール)は森林であるのに、どうして日本でウッドショックが起きているのでしょうか。

実は日本の木材自給率は37.8%(2019年)。木材の6割強が輸入製品にたよっています。

これには、戦後の住宅開発による大規模な森林伐採によって、過去の一時期、国内の木材量が減少してしまったことが影響しています。木材は植林してから木材として市場に出るまで実に30年以上の時間がかかります。このため、戦後長らく日本の住宅市場では輸入木材にたよってきたという現状があります。

ただ、植林を行いようやく森林が回復する頃になって、林業の従事者の高齢化や後継者不足という問題が起きました。手間暇がかかる森林ですが、安い輸入材に押されて国産材の木材の金額は伐採業者に安く買い叩かれてしまい、森林を守り育てている山主に利益が渡らない・・ということが起きています。

こうしたことから放置される山も増え、国内の豊富な森林資源をうまく活用できていないという複雑な状況があります。

ウッドショックで輸入の木材が減少したことによって国産の木材に注目が集まりましたが、木材の生産は長期的な生産計画が必要な上に、そもそも人手も機材も不足していらざるをえない日本ですが、実はいつまでもウッドショックが続くわけではなさそうです。

実際、アメリカでは住宅事情が落ち着きをみせたところから木材価格は下がりつつあり、数ヶ月のタイムラグを経て日本でも金額が下がると言われています。また、日本の大手住宅メーカーでも設備投資を開始しているため、今後供給も増えてくると言われています。

ウッドショックの今後の展望としては、現時点では

・日本のウッドショックの終わりは2021年秋〜2022年の年明けくらい

・木そのものの絶対量は減っていないので、長い目で供給を待つ

とされています。

また、国産材の木材にこだわった住宅メーカーや工務店は、比較的木材の安定供給が可能と言われているため、こうしたメーカーで家づくりを考えるのも一つの方法です。

パンデミックから発したウッドショック問題。ウッドショック問題は、木材不足や高騰の問題だけでなく、静かに進行していた戦後の日本の森林や林業の課題も私たちに問いかけています。

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