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2020年秋の新作テーマは「ビスポークスタイル」

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ドイツ生まれ日本育ちの家具ブランド「日本フクラ」。2020年秋に行われた新作発表会に合わせ、「HUKLAの商品開発の裏側」を開発部 岩本様にお伺いしました。

大切にしたのは、これまで以上の座り心地

━━先日、日本フクラ様の新作発表会に参加させていただき、一ユーザーとして今回の新作に触れさせていただきました。「RUBEL」「LITHOS・AD」「LINTE」それぞれのアピールポイントをお教えいただけますか。

日本フクラ株式会社 開発部 岩本様:今回の新作のテーマは「ビスポークスタイル(注文仕立て)」ですが、新作商品である「RUBEL」「LITHOS・AD」「LINTE」は、それぞれそのテーマを体現している商品と言えます。

まず「RUBEL」ですが、生活環境が多様化する現代において、お客様自身のライフスタイルに合わせて選び・誂えるということがコンセプトになっています。張り地を選べることはもとより、単体で使えるI型、L型のカウチセットやコーナーソファとしての組み合わせもご用意できるなど、住環境に合わせたサイズ感でお客様が選択できることが特徴です。さらに、座面の硬さ、脚部の素材(木脚4色またはアルミ脚から選択)などもお客様のご希望に合わせることが可能となっており、まさにテーマの通り、ソファを「仕立てる」といった感覚をお持ちいただけるのではないかと思います。

次に、従来の「LITHOS」の背部分をパネル状にした「LITHOS・AD」をご紹介します。
各パネルのスリット部分には「エフェクトファブリック」を施しており、20種類の張り地から選ぶことができます。明るい色でスリットを際立たせることもできますし、パネルと同色にしてよりモダンな印象にするなどインテリアに合わせてコーディネートができる点が特徴です。「RUBEL」と同様に、座面を耐久性の高い独自の素材を使用したハードタイプと、上質でしっとりした座り心地のソフトタイプからお選びいただくことができ、より寛ぎやすい座り心地を体感いただけます。さらに、ソファーの形も通常の直線タイプのみではなく、変形型もご用意しており、リビング空間にアクセントを持たせるご提案が可能となっています。

最後に、「LINTE」はすっきりとしたシンプルなフォルムのデザインチェアです。シャープな印象である一方で、座面内側のバケット形状のシェルが腰の収まりをサポートする仕様となっており、包まれるような座り心地を体感いただけます。また、座面の張り地はプレーンタイプとキルトタイプをご用意しております。プレーンタイプは、シェルのラインをシャープに際立たせ、キルトタイプは少しふっくらした印象になることもあり、カジュアルからクラシックな空間まで柔軟にお使いいただけるものとなっています。さらに、脚もブラック塗装を施したパイプ脚仕様とオーク無垢材を使用した木脚(4色から選択)からお選びいただけるようになっています。

座り心地にとことんこだわる

━━お客様に特に注目していただきたい点はありますか?

岩本様:ずばり「座り心地」です。「RUBEL」「LITHOS・AD」「LINTE」すべてについて言えることですが、実際に座っていただき、座り心地を体感していただきたいと思っております。日本フクラの一番の特徴は、他社には真似できない「ウレタン構成」にあると考えており(※ソファなどのクッション内部は、それぞれ特徴の違った数種類のウレタンフォームを組み合わせて構成されており、これが座り心地を決める要因となる。)、これは、弊社の親会社であるイノアックコーポレ-ションの技術によりつくり出された特殊ウレタンにより実現していることであり、グループ会社だからできる強みと考えています。

今回の新作である「RUBEL」「LITHOS・AD」「LINTE」についても、それぞれの製品の特徴やデザインからイメージを膨らませ、座面のウレタン構成を考えました。最上の座り心地を創り出すために、日本フクラ独自の加工を施したウレタンの採用や、様々な種類・硬さのウレタンをミルフィーユ状に重ね数mm単位でウレタンの構成を見直し続け、幾度にも及ぶ試験を繰り返すことで、自信を持ってみなさまにお勧めできる座り心地を今回の新作商品を通してご提案できたと思っております。

さらに、「 LINTE」については、デザイナーからの要望もあり、見た目のシャープさと座り心地の良さを同時に追求したいという想いから「樹脂成形」を採用しました。
スタジアムや劇場の椅子が長時間座っても疲れないよう丸みのある形状をしていますが、同様に丸みのある形状を作るために、三次元形状を作り出すことが困難な木材を使用した成型合板(※1mm程に薄くスライスした木材を一枚ずつ重ねて接着し、熱を加えながら型にはめて 曲面状に形作った木工技術のこと)に替えて、樹脂によりシェル形状を作り出しているのです。ウレタンと同様に、製品開発時には、モックアップを製作し幾度にも及ぶ試験を繰り返し、Trial & Errorで製作していることは、苦労も多いですが、モノづくりの醍醐味でもあります。

新型コロナウイルス感染症の影響について

━━今年の新作発表会は新型コロナウイルス感染拡大が進む中で行われました。

岩本様:日本フクラの社訓に「WOHNKULTUR― ヴォーンクルトゥア =家具は生活文化」という言葉があります。その国、その時世に合わせて人々に寄り添った家具を提案するというものであり、これが私たちのモノづくりに対する理念なのです。新型コロナウイルス感染症拡大に際して、政府・各自治体からの自粛要請(ステイホーム)、リモートワークの推奨により、多くの人々が自宅で過ごす時間が多くなったと思いますが、どのような状況であっても、快適な生活空間をお客様に提供するという想いは変わりません。今回の新作商品コンセプトのとおり、お客様一人一人のライフスタイルに合わせた幅広いご提案ができるのではないかと考えています。

━━今後の商品開発への影響をお聞かせください。

岩本様:自宅で生活する時間が多くなることで、必然的に家具と触れ合う時間も増え、「家具のあり方」そのものが、従来の「仕事から帰った際に寛ぐためのソファ」、「食事を楽しむためのダイニング類」など「寛ぐためのアイテム」から変わりつつあるのだと思っています。在宅勤務の増加により、ダイニングで仕事をする方も増えました。ダイニングテーブルに仕事をするデスクとしての役割も持たせるべきか、仕事とプライベートの切り替えに悩むお客様も増える中で、ON/OFFを切り替えられるような空間にするためにはどうしたら良いかなど、市場のニーズを見極めながら、このような目線での「家具のあり方」を考えていかなければならないと考えています。

変わりゆくライフスタイルの中でのモノづくり

━━最後に、今後の展望についてお聞きかせください。

岩本様:私たちの親会社であるイノアックコーポレ-ションは、日本で初めてウレタンを開発した会社なのですが、実はウレタンの他にも、樹脂やカーボンなど様々な素材を扱っており、それらの素材から、自動車のヘッドレストやマスク、医療用マットレスなどを造っています。日本フクラは、同社グループの一員として、イノアックコーポレーションが開発する素材を使用して商品の差別化を行うことで、よりお客様に向けてアピールしていきたいと考えています。

また、最も重要なことは、日本フクラには、技術やノウハウのみならず、「ドイツ生まれの日本育ち」という歴史の中で、お客様から評価をいただき試行錯誤を繰り返しながら培い浸透してきた「理念」があるということです。目には見えないものですが、このように変わらずに受け継がれている理念を製品開発に活かし、一方で変わりゆくお客様のニーズを敏感に察知しながら、よりよい製品を世に送り出していきたいと考えているのです。

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