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住宅空間に上質と洗練さをプラスさせる、マナトレーディング流のブランドフィロソフィー

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国内外の多彩なテキスタイルをはじめとするハイグレードなインテリア商材で、目の肥えたインテリアファンから常に熱い注目を集めているマナトレーディング。今回の取材では、齋藤社長様をはじめマナトレーディングの皆様に商品開発のご様子やwithコロナ社会での取り組みについてお話をお伺いしました。(構成/小林暢世)

カーテンの施工会社からテキスタイル販売メーカーへ

━━マナトレーディングといえば、ファブリックや壁紙に詳しいインテリアファンから熱い注目を集めているテキスタイルカンパニーです。まずは会社の歴史について教えていただけますか。

マナトレーディング株式会社 代表取締役社長 齋藤様:マナトレーディングはもともと私の父、齋藤伸一が1982年に創業した、カーテンの取り付け工事・施工を行うマナ株式会社が前身となります。そのうちにお客様からご要望もあり、1984年にマナトレーディング株式会社を立ち上げ、海外のカーテン生地やオリジナル商品、コレクションラインの開発、販売を始めました。1993年に2社が合併してマナトレーディング株式会社となり、現在に至ります。

現在は国内に東京、大阪、名古屋、広島、福岡、仙台に拠点があり、2017年にはシンガポールにも進出しています。(現在はコロナ禍により休業中)

━━スタートは輸入業や生産業ではなくカーテン取付の施工会社だったとは驚きですね。
今やマナトレーディングといえば「ヨーロッパを中心とした一流のテキスタイルブランド」のイメージが強いので、きっと会社も様々な転換期を経てきたことと拝察いたします。今までの歴史の中で、ターニングポイントとなったことはどんなことでしょうか。

齋藤様: 一番最初に会社のターニングポイントとなったのは、会社を設立してまもなく、インテリアコーディネーターの資格がインテリア産業協会の認定資格として設立されたことですね。資格ができてからは多くのインテリアコーディネーターによって日本のインテリアシーンが生み出されてくるようになり、仕事の仕方や取り扱いの商材の幅が広がっていきました。

それまでは、設計事務所やハウスメーカーといった、「住宅をハードとして設計している側」にカーテンを提案していたんです。それが、構造というハード面に対して、色彩や素材をバランスよく取り入れて居心地の良さをコーディネートするインテリアコーディネートという住宅のソフト面がクローズアップされてきてからは、インテリアコーディネーターとタッグを組んでファブリックや壁紙をトータルコーディネートするようになっていったんですね。

また、海外のテキスタイルブランドとの出会いも大きなターニングポイントでした。
戦後日本の住宅は欧米化されてきていますが、カーテンも元はヨーロッパの文化です。デザインや性能でも非常に優れている商品が多く、日本の住宅で高品質の商品を提案できたらということでヨーロッパのハイブランドテキスタイルメーカーから輸入を始めました。

3つめのターニングポイントは、メーカー業への進出。海外からの輸入商品だけでなく、海外のメーカーのデザイン性や高い品質を持ちつつ日本の住宅環境に合うオリジナルファブリックの「MANAS-TEX(マナテックス)」ブランドの誕生です。これによってファブリックブランドとしての顔も持つようになりました。

また、売れ筋商品にも時代によって変化がありますね。もともとは弊社はヨーロッパのプリント生地のファブリックを得意としていましたが、15年くらい前から都心の高級マンションを中心に、シンプル、モダン、リュクスといったインテリアキーワードに合わせて無地や無地調の素材で質感を楽しむデザインが売れてきています。

「マナ流エレガンス」に沿うかが商品開発の物差し

━━マナトレーディングの取扱製品を拝見していると、ファブリック生地や壁紙を中心に実に多くの商品があります。取り扱いの海外ブランドも多岐に渡っておられますが、どのような観点に基づいて取り扱いコレクションを増やしているのでしょうか。

マーケティング部エディター担当 山上様:ファブリックスや壁紙の会社やブランドのことをヨーロッパではエディターと呼んでおります。インテリア業界ならではの呼び方です。各エディターが毎年発表しているコレクションを日本に輸入し、ご紹介させていただいております。

現在、マナトレーディングでは世界トップエディターと呼ばれるメーカーのコレクションを扱っており、ファブリックで22ブランド、壁紙22ブランド、その他に、ラグや照明、またモールディングのエディターの取り扱いもしております。

取り扱いエディターはマナトレーディング設立時からのお付き合いのところもあったり、取引先のエディターのスタッフが転職したり独立したりの際に新しいエディターを紹介いただいたり、展示会などで見てトキメキを感じたところから取引が始まったり・・と様々です。現地の方が行く百貨店やライフスタイルショップなどの展示にも新しいエディターとの出会いはありますし、最近はWEBやインスタ経由でエディターやデザイナーとつながったりするケースもあります。

出会いは様々でも、取り扱いエディター各社に共通する基準があります。デザインに対する敬意や価値観、またお互いのブランド理念に共感できるかどうか、一緒に成長できる会社であるかという点ですね。
我々が扱っているのはコレクションという商品ですが、コレクションを通して人と人とのつながり、信頼関係を大切にしています。

 

━━世界中での様々な出会いが新しいコレクションにつながっているのですね。新しいコレクションが世に出た後、どのような場面で手応えを感じていらっしゃいますか。

山上様:エディター毎にお国柄や文化の違いがありますので、品質基準や納期については苦労することが少なくありません。それらを調整したり、話し合ったりしながら、可能な限り、最高の商品を最高のタイミングでご紹介したいと思っております。やはり一番嬉しい場面は商品が納められた現場を実際に拝見した時ですね。
以前、あるレストラン空間に壁紙が施工されていたのを見て、その素敵な空間にとても感激しました。お客様が商品がある空間を楽しんでくださっていたり、大切に扱ってくださったりしているのを見ることをできた時は、苦労が報われるような、なんともいえない感動がありますね。

━━次にマナトレーディングオリジナル商品について伺います。先ほどもお伺いしましたが、御社は輸入代理店という顔の他にメーカーとしてのコレクションも持ち合わせておられますよね。

インハウスデザイナー(オリジナル商品開発担当)中尾様:マナトレーディングでは、海外エディターブランド商品とともに自社オリジナル商品の開発にも力をいれています。オリジナル商品としては「マナテックス」と「サテライト」を開発しています。
「マナテックス」はマナトレーディングの旗艦商品にあたる位置付けで、総合カタログ的な存在。日本の住宅に合うエレガント、クラシックからモダンまで幅広く「マナトレーディングらしさ」のあるアイテムを中心に展開され、2019年9月にVOL.17が発表されているロングセラーシリーズです。

一方「サテライト」は、2018年9月に新しく立ち上げた、マナテックスの中では収まりきれない旬のコンセプトを打ち出せるタイムリーなコレクション・ラインです。
その第一弾として、「OMBRÉ」(オンブレ)があります。「OMBRÉ」はフランス語で「陰影」という意味がありますが、ナチュラルで繊細なニュアンスを持ち、静かにリラックスチャージするというコンセプトのアイテムを揃えています。

また、サテライトの「CLUB」は、イタリアのメーカーをメインに組んで開発されたハイエンド商品群です。ネオ・クラシックなデザインをお求めされている方に是非見ていただきたいですね。

 

━━輸入コレクションも自社コレクションもある種の「マナトレーディングらしさ」がありますが、どのような点に注意しながら商品開発をされているのでしょうか。

中尾様:マナトレーディングには、先代伸一社長の目ききによって世界中から集められた商品群に共通している「マナ流エレガンス」という共有のブランドフィロソフィーがあり、輸入商品にしろ自社オリジナル商品にしろ、商品選定の際には「マナトレーディングが考える上質と洗練」に沿うものかを見ています。

この「マナトレーディングの商品らしさ」って言葉で表すのがとても難しいんですけれど、社内では「マナらしいデザイン」という共通のものさしがありまして。複数あるアイテムの中でほぼ全員が同じアイテムを「マナらしい」と選び出すことができるんです。

特に自社コレクションにおいては、「マナ流エレガンス」もさることながら、日本のメーカーとしてのものづくりを意識しています。日本のインテリアシーンの中で長くスタンダードな存在となれるようなタイムレスなデザインであることと、日本のものづくりにおける高いクオリティに意識を置いて商品開発をしています。自社コレクションをインターナショナルでも通用できるレベルにしていくのが目標です。

━━従来の国産メーカーとマナトレーディングの取扱商品を比較した際、値段やデザイン、品質など商品の個性が大きく異なりますよね。他社にはないマナトレーディングの商品個性をどのように日本の住宅市場に浸透させてきたのでしょうか。

齋藤様:弊社の商品が日本のインテリアシーンに浸透してきたというのは嬉しい言葉ですね。これについては2つ理由があるんじゃないかなと思います。

一つは「カーテンで室内を飾る」というスタンス。入社当時にフィスバ(日本フィスバ)さんから学んで大切にしていることがあります。
「カーテンは窓を覆い隠すためにあるのか、窓を飾るためにあるのか。捉え方で選ぶものが変わる」って言われたんですね。

カーテンを室内の中でどういう役割として捉えるかという視点で考えた時、従来の日本の住宅のカーテンは機能や安定的な品質という目的がメインで、室内を飾るとか楽しむための役割がまだとても少ないんじゃないかってことに気づいたんです。
マナトレーディングの商品は、室内を楽しむために作られたモノです。だからこそ弊社は「室内を飾るにはこの商品がふさわしい」というスタンスでご提案しています。

もう一つは、徹底した品質管理。特に海外から商品を輸入する際、弊社では徹底した品質管理を行っています。日本人の求める品質は世界でもとても厳しいですから。厳しいチェックを経てお客様のお手元に届いた時に「マナトレーディングの生地は信用できる」と評価いただいてきたことが今につながっているのではないでしょうか。

スピーディーに、完成形をイメージしやすく

━━弊社のお客様の中でもマナトレーディング商品がお好きな方が多い中で、特に心がけていることがありましたら教えてください。

山田様:メイズ様の案件はスピーディーな納品が求められることが多いため、スピードには気をつけています。また、ファブリック商品は特に打ち合わせ時の段階では生地の状態であるため、実際に縫製されてお家に設置されるという完成の状態がイメージしにくい商品です。ですので、お客様やコーディネーター様が完成形をイメージしやすいような表現を用いるように工夫しています。

━━「マナトレーディングのここを見て欲しい!」というのがありましたら教えてください。

齋藤様:マナトレーディングの商品はデザイン、品質ともに自信を持ってお客様にお勧めできる商品が揃っています。幅広いお客様に好まれるコレクションを多数揃えてお待ちしています。

昨今のコロナ禍の影響で世の中の変化が速くなってきています。弊社はオンラインでお客様との対話が増えたことによって売上が伸びてきていますので、新しい社会の変化に合わせたできることを増やしていきたいと思っています。

━━確かに、今年は新型コロナウィルス感染症拡大もあり、今まで通りの営業や提案のスタイルから変化が求められています。Withコロナ時代における御社の今後の戦略についてお聞かせください。

齋藤様:今までは対面でお会いしての仕事が中心だったのですが、今年はコロナ対策もあり、オンラインに力を入れています。オンラインだと物理的、時間的な制約が軽減されるので、普段はなかなかお会いできない地方の方にもご提案したり、海外のメーカーにダイレクトに繋げたり・・といったチャンスが増えましたし、今後も活用していきたいと思います。

また、マナトレーディングにいらっしゃるお客様は目の肥えた方がとても多く、みなさまインテリアの情報に精通していらっしゃる方が多いんです。だからこそ、今まで以上にこうしたお客様に対して付帯するサービスをしてく必要があると思っています。例えば、カーテン、照明、空調を統合したシステムで管理できるサービスだったり、クリーニングやアフターメンテナンス業の他社様との連携によるサポートサービスだったり。
コロナを新しいチャンスと捉えて、信用を積み重ねていきたいなと考えています。

一方で、会えないという制約は「リアルでの対面」という価値にもつながります。今までショールームで接客していた時間の使い方やおもてなしの仕方が変わりましたので、今まで以上に濃密なリアルの対面を心がけて試行錯誤を続けています。

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