MAY'S

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対談企画 vol.1
森ビル株式会社様
今回は都心部のハイクラスな賃貸マンションにおけるインテリア提案事例を対談形式でご紹介します。(司会・構成/渡辺圭彦)
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住まい手のセンスを引き出して
高い満足度を得るコーディネート

目の肥えたお客様にも満足いただけるコーディネートを

━━ 今回の事例の舞台となった虎ノ門ヒルズレジデンスは、都心でも屈指のハイクラス物件ですね。赤堀様ではこうした賃貸物件を多く扱っていらっしゃるのですか?

森ビル株式会社住宅事業部 赤堀様: 主に都内でも港区、渋谷区、千代田区を中心に約2000戸の賃貸マンションの物件を賃貸しております。

━━ そうした高額物件のお客様というと、求められるレベルも高くなりそうですね。

赤堀様: 企業の経営者、役員クラスのお客様も多く、すべてにおいて目が肥えていらっしゃいます。賃貸物件を紹介するうえでも、きちんとしたプロの手でインテリアを整えて入居したいというご要望がたびたび挙がりますね。

━━ 今回のお客様はどのような方でしたか?

赤堀様: やはり会社経営をなさっている方です。都心にあるご自宅のマンションが長期修繕をおこなわれるということで、長期間の仮住まいとして賃貸物件をお探しでした。
ご自宅のインテリアも素晴らしく、5年前にリノベーションされているのですが、そのプランニングも設計事務所に依頼されていて、ご主人様、奥様ともにインテリアに精通していらっしゃいました。奥様とのやりとりがメインでしたが、ご主人様ともよくご相談されているご様子でした。

━━ 当初、どのようなご要望があったのですか?

赤堀様: あまりクラシックなものではなく、イタリアや北欧のインテリアテイストがお好きでした。虎ノ門ヒルズの内装デザインを手掛けたトニー・チー氏のデザインスタイルを好まれて、この物件にされたということもあり、その雰囲気を生かしつつ、リビングは落ち着きを持たせながら少しカラーリングで遊んでほしいというご要望でした。

━━ かなり具体的なイメージをお持ちだったのですね。

赤堀様: はい、かなり価値観やセンスが明確な方でしたね。

━━ こうしたご要望に対して、インテリアコーディネーターとしてどのような印象を持たれましたか?

May’sインテリアコーディネーター: 赤堀様がヒアリングなさった内容や現在のご自宅の写真などを事前資料としていただけたので助かりました。希望されている家具なども記載されていて、「あ、ここはキーになるところなんだな」と見当もつけられました。
特に印象的だったのはリビング&ダイニングですね。一般的にはソファとダイニングセットという組み合わせになることが多いのですが、今回のお客様はソファにローテーブルを合わせてそこでお食事や団らんもできるソファーダイニングでの「バンケットスタイル」を希望されていました。

お客様の要望を生かしながら印象の異なる2案を用意

━━ 今回のプランニングのポイントは?

May’s インテリアコーディネーター: 最初に物件を内覧させていただいた印象は、ガラスと木製のドアで仕切られていて明るくて、天井も高くて開放的。2mの奥行きがあるベランダもあって、素敵なお部屋でした。ただ、内装がお客様のお求めになっていたイメージより、ちょっと明るい感じでしたので、そこのギャップをいかに違和感なく解消するか、ということは考えましたね。

━━ 単純に落ち着いた色の家具を入れればいい、というものではありませんよね?

May’s インテリアコーディネーター: はい、そうすると家具が浮いてちぐはぐな空間になってしまいます。ですので、最初にご提案したときには、2パターンのプランを用意しました。マンションのエントランスの落ち着いたデザインをご覧になってからお部屋に上がるので、ある程度そのイメージが残るような家具を室内に配置してイメージをつなげるプランがまずひとつ。ウォルナットの色調の家具を生かして落ち着いた雰囲気にまとめて、スタイリッシュなフロアランプでアクセントをつけました。
もうひとつは、室内のもともとの明るいイメージを生かしながら、ご自宅で使われていた色味のテイストを取り込んだプランです。重厚感に欠けないよう、気を付けてコーディネートを考えました。

赤堀様: 賃貸物件では既存の内装がありますので、どうしても制約があるんですよね。お客様にはお引っ越しのタイミングで空室になっている物件から選んでいただいたのですが、実は、お客様はこのお部屋のカラーテイストとして本当はトニー・チー氏のエントランスの雰囲気のまま、もう少し落ち着いた感じをご希望だったのですが、あいにく今のタイミングで空いているお部屋がライトカラーテイストのフローリングのお部屋でした。ご自宅の床が濃いめの茶色だったのに対して、虎ノ門ヒルズではライトカラーのフローリングと白い壁という空間でした。「希望のテイストより明るい」とおっしゃっていたので、家具で色味を抑えて調整していただいた感じですね。

May’s インテリアコーディネーター: 結局、やはり前者のエントランスのイメージを生かしたプランが採用されました。インテリアのベースになったのは、しっかりしたダークブラウンではなく、最近人気のウォルナットくらいの上品な色味の家具です。そこに、ラグやクッションで差し色としてイエローやピンクを加えて、ちょっと遊び心も感じられるように。

赤堀様: そうそう、カラーリングには特にこだわっていらっしゃいました。クッションにイタリア系の華やいだ色を入れたいというご要望も当初からありましたね。

━━ 色はとても感覚的なものですから、ここですり合わせをうまく行うことは重要ですよね。

May’s インテリアコーディネーター: カーテンについても、ブルーやグレーなど色味の方向性について細かくご要望があったのですが、色って生地のテクスチャーやトーンによっても幅があるので、ここにこだわるということは納得いくまで吟味されたいんだろうなと。方向性を探りながら、いくつかサンプルもお送りして。決まったときには「あ、やはりこれになったか」と。

お客様の優先順位を汲み取り適切な選択肢を提供

赤堀様: お客様の好みというのは、どうやって察知されるのですか?

May’s インテリアコーディネーター: 中には予想外の選択をされる方もいらっしゃいますけれども(笑)。でも、一度お会いして「どこに優先順位があるのかな」ということを、お話ししているうちにつかんでいくという感じです。どんな家具をこれまで使っていらしたのか。そのときのお召し物からも色やデザインのお好みはくみ取れますね。

赤堀様: 何度もお会いできればいいのでしょうけれども…。賃貸の場合は短期間のうちにプランニングをまとめないといけないですから大変ですよね。

May’s インテリアコーディネーター: 今回は、初めてお話があってから事前資料を基にインテリアプランを赤堀様に提出して。その1週間後に初めてお客様とお会いしたんです。それが最初で、次にお目にかかったのは納品のときでした。

赤堀様: お忙しい方ですのでほとんどメールでの打ち合わせでしたね。

May’s インテリアコーディネーター: 当社のお客様はお忙しい方ばかりですから。秘書の方から送っていただいた情報や指示を私のほうで整理しながら、「このお客様は何を求めているのか」をくみ取ってプランをまとめていきます。
お客様のほうも具体的なプランがないと方向性が見えてこないこともありますから。そこをプランニングを通して整理して、「こうですか?」と形にしていくことも仕事のうちだと思っています。

赤堀様: そういえば今回は、家具の発注前にお客様が旅行で不在になる、ということもありましたね。

May’s インテリアコーディネーター: いちばん時間をかけたい時期でした。

赤堀様: 旅行に出られる前に発注できるようにしておかないと納期に間に合わない、というギリギリのタイミングでしたよね。あのときのMay’sのインテリアコーディネーターさんとお客様の集中力には驚きました。1日に何通ものメールが行き交って。私がちょっと外出した間にもどんどんメールのやりとりが進んで、私が帰社してからメールボックスを開いてもなかなか読むのが追いつかないくらいでした(笑)。

May’s インテリアコーディネーター: お客様はインテリアについて本当に深い知識をお持ちでしたので、私としても納期に間に合わせるためだけの変な家具はとてもお勧めできません。「短納期だから」という言い訳はできませんから、「ご希望のこの家具ですと納期に間に合いませんがよろしいですか?」「こちらの家具であれば、有名ブランドではありませんが、コーディネート上、ご希望のものの代わりになります。いかがですか?」など、情報をお伝えして、ご判断をあおぐという形で進めていきました。

━━ 無理にすべて間に合わせようとしない、ということですね。

May’s インテリアコーディネーター: 選択肢については条件を明示して、それをご理解のうえ、ご判断いただきました。「それならやめましょう」「その代替案でけっこうです」とご決断が本当に早かったですね。たぶんそういう選択や検討をご自分できちんとなさりたいのだなと思っていたので、その判断のもとになる情報を過不足なく提供しようと心がけていました。

赤堀様: 何か検討すべき点があると、May’sインテリアコーディネーターさんは必ず複数案を出してくださるので、お客様も比較検討できる。「ほかに良い案があったのでは」と不安になることもない。選択肢について、端的に判断基準を示してくださるので、お客様も判断しやすかったのだと思います。
お互いに意図が明確なのでこのやりとりがテンポよくて、見ていて心地いいくらいでした(笑)。May’sのインテリアコーディネーターさんとお客様の相性がよかったなあとしみじみ感じましたね。家具に詳しいお客様に失礼にならないよう、適切に確認をとって、スムーズにリードしていけるスキルは見ていて素晴らしいと思いました。

━━ お客様にとってストレスになるのは「思い通りにならないこと」「疑問が解消されなくて状況がわからないこと」ですよね。

赤堀様: お客様はその情報を必要としていないのに、延々と押し付けるようなコーディネーターさんでは困ってしまいますが、May’sインテリアコーディネーターさんはそうした取捨選択が本当にうまい。お客様をよく見ているなあと感じます。

May’s インテリアコーディネーター: インテリアプランに思い入れがあるとついつい夢中になってしまいがちですので、そこは気を付けています(笑)。

━━ お客様の満足度ということで言うと、プランのクオリティも重要ですが、そこに至るまでのプロセスも大事ですよね。

May’s インテリアコーディネーター: 大事です。お客様のプライオリティはどこにあるのか。価格なのか、スタイルなのか、納期なのか。もちろんすべて大切なのですが、その中でもお客様が大事にしたいことは何であるのかを見極めたいと常に考えています。
打ち合わせの中でお客様が「この人は私のことをわかってくれている」と感じられるようにしたいですね。

入居後の生活シーンを想像できる具体的な説明で満足度を向上

━━ 実際に入居なさってからのお客様のご感想はいかがでしたか?

赤堀様: このお客様は分譲マンションのご自宅で理想のインテリアを実現されていますから、それと同じレベルで満足されているかというと、そこは限界があると思います。でも、リース家具による賃貸物件での空間づくりという条件の中では、いちばんいい仕上がりになったのでは、という手応えをお客様との会話で私は感じ取りました。

May’s インテリアコーディネーター: そう言っていただけると本当にありがたいです。

━━ お客様に満足いただける結果にするために気を付けていることは?

May’s インテリアコーディネーター: よく説明してご理解いただくこと。これに尽きます。納品時に「こんなはずではなかった」と思われないようにすることです。
当社のオリジナルサービスとして行っているメーカーショールーム同行では、実物を前に具体的な説明をしていくのですが、今回のお客様のようにそうできないことは多々あります。今回は、もともとお持ちの家具を引き合いに出して大きさを説明するなど、想像しやすい情報をお伝えしました。こうした事前情報が頭に入っていると、実物に対したとき「ああ、あのときに言われた通りだ」という実感を持っていただけますからね。

赤堀様: 今回、ダイニングのテレビ台について、お客様が「ソファに座ったとき、この高さでいいだろうか」と迷われているときにも、的確にアドバイスされていましたね。

May’s インテリアコーディネーター: 普通の沈み込むソファではなく、低めのダイニングテーブルと向かい合うソファでしたので、「通常よりもテレビの位置を高くした方がいいのでは」というお客様の懸念もごもっともでした。ただ、この空間に見合うようなテレビ台を手配すると納期に間に合わない。そうした情報をお伝えしたところ、ご自宅でテレビ台の高さを確認されて「提案の通りの高さでいい」とのお返事をいただけました。

赤堀様: May’sのインテリアコーディネーターさんは「しっかりめのソファです」とか「リラックスできるソファなので沈み込みます」とか日常的な言葉使いで具体的に説明されるので、お客様も頭に入ってきやすいんでしょうね。

May’s インテリアコーディネーター: 使い勝手や実際の質感、感触によって、私たちの提案のよしあしが判断されます。見た目だけでなく、実際にその空間の居心地を味わったうえで「ああよかった」と感じていただかなければいけないので、「どう伝えたらご理解いただけるか」ということはいつも気にしています。

赤堀様: May’sのインテリアコーディネーターさんは現場にも足を運んで、施工や設置における寸法に細かく指示を出してくれましたね。「この寝室でクローゼットのドアを開けるとどのくらいのスペースが残るか」、「窓の端から○cmの距離があるのでテレビを設置するときのセンターはここに設定するといい」とか。ミリ単位で把握されているので、とても完成度の高い仕上がりになったと思います。

May’s インテリアコーディネーター: 私がいまどのようにされているのかなと楽しみにしているのは、リビングに配置した大きいシェルフ。今はきっとそこにいろんな小物をディスプレイされているんでしょうね。ご自宅の写真を拝見したとき、そんな感じで楽しんでいらしたので。

最後の満足感は「心地よく住めるかどうか」

━━ May’sに対してはどのような印象をお持ちですか?

赤堀様: 当社の役割としては、お客様にお部屋を選んでいただいて終わりではなく、お引っ越しして新生活をスタートされるまでのケアも仕事のうち。そこまでメイズさんと一体感を持ってインテリアや接客の面でサポートしてもらえるというのは、安心感があり、とても感謝しています。

━━ お客様の物件選びは、立地や家賃、床面積などが重要になるのでしょうが、最後の満足感は「その部屋に心地よく住めるかどうか」なんでしょうね。満足のいくインテリアで暮らしたいという思いを満足させられるか。

赤堀様: そこをMay’sさんのようなインテリアのプロの方が適切に、お客様の立場に立ってアドバイスしてくれるということ自体、お客様にとっても心地良いことだと思います。今回もまったくトラブルなく、スムーズに進められ、何よりもお客様にご満足いただけたことは私の喜びでもあります。

May’s インテリアコーディネーター: あらためてそれをうかがえてほっとしました(笑)。お客様に最後「ああよかった」と言っていただければ何よりです。

赤堀様: お互いに同じ方向を向いてお仕事できる。May’sさんの存在は本当に心強く感じています。

企画:株式会社PRエージェンシー